Sound of Wind Mill

思うまま 感じるまま を そのまま 言の葉や 絵の葉に のせて 気ままに 飛ばしています
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オリオン

ドアを一歩でると
そこはもう冬だった

振り向くと 秋はもう扉の向こうで
たじろいで 戻ろうと一歩下がったところで
バタンと扉は閉じられた


そう もう 冬


ひっかけてきたコートの襟を慌てて掻き合わせる
体を震わせて 足踏みをする

ほっぺたを キンと尖った風がかすめていく


「どうしよう・・・」


冬にまで来るつもりなんてなかった
ただ ちょっと 季節のしきいに足をかけただけのつもりだったのに



再び振り向くと もう扉は消えていた

仕方が無いので 正面に向き直る
ついたため息が 白く たちのぼる


「手ぶくろ・・持って来たらよかった」


少しつぶやいてみる
誰も居ない
どこまでも澄んで 静かに言葉が 静寂にすいこまれていく


思いっきり吸い込むと
冷えた空気が胸を満たす


一気に吐き出した 白い息

立ち上る先に 透明な夜空


「あ、オリオン座!」


かじかんだ指でたどる

懐かしく 凛とした 大きな姿



もう一歩 踏み出す 

前へ 冬へ また一歩



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