FC2ブログ

Sound of Wind Mill

思うまま 感じるまま を そのまま 言の葉や 絵の葉に のせて 気ままに 飛ばしています
人間パンダ―12

席に戻ると、は、
再び煙草に火をつけ、ゆっくりと煙を吐き出しながら
こっちをじっと見つめていた。

その眼には、一切の感情は感じられなかった。

しかし、
その一方で、多くのメッセージが込められていた。


美津井の声が、頭の中に、自然と響いてきた。

どうやら、一種のテレパシーともいうべきものが働いているようだ。


『おまえ・・・・気づいたな?』


ガラス玉のような、やや青みを帯びたような眼から
思念が伝わってくる。

私は、急いで眼をそらそうとしたが、
視線をはずすことができない。


キャミソールの背中に、じんわり汗が浮かんでくる。


『そうか・・・珍しい。』


美津井は、さらに煙草の煙をくゆらせる。

美津井は、木下君と話している涼子をちらっと見て、
再び、私をじっと見つめた。


『・・・どうせ、友達にでも言ってみたんだろう。

 けれども、その分じゃ、全然相手にしてもらえなかったな?

 おおかた、酒の席での冗談とでもとられたんだろう。』


図星である。

何も言い返せず、
というより、口に出すことのできないこの状況で、
わたしは、どうしていいのか、完全にわからなくなっていた。





  

  人間パンダ―前置き から読む
   http://http://oneofwing.blog70.fc2.com/blog-entry-155.html
  人間パンダ―13 を読む
   http://oneofwing.blog70.fc2.com/blog-entry-168.html






スポンサーサイト



Comment
≪この記事へのコメント≫
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
Secret: 管理者にだけ表示を許可する
 
Trackback
この記事のトラックバックURL
≪この記事へのトラックバック≫
Designed by aykm.