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Sound of Wind Mill

思うまま 感じるまま を そのまま 言の葉や 絵の葉に のせて 気ままに 飛ばしています
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人間パンダ―17

「そうか、『あたりまえか』・・・」


美津井は、しばらく可笑しそうに、嗤っていたが、
急に笑うのを止めて、こちらをきっと見据えた。


「では、聞くがおまえは、自分が人間であることを証明できるのか?」





人間であることを証明?



「だって、明らかに人間じゃない?!」



そう言いながら、私は、自分が人間であるという確信がありながらも
何かが、自分の中であいまいに歪み始めるのを感じた。




「 ほう。

 では、聞くが、そもそも人間とは何なのだ?」



美津井が重ねて問う。





「人間は・・・人間よ!

 何わけのわからないことを聞いてくるのよ?!」




本当にわけがわからない。

人間は、人間に決まっている。

それが何だというのだ。

・・・・・・・



でも、それならば、今、眼の前にいる美津井は一体なんなのだ・・・

人間? いや、パンダだ!

でも、何が人間なのだろう・・・

なぜ、パンダだと思うのだろう・・・

そもそも、人間の本質とは一体なんなのだろう?




私は、わけがわからなくなってきた。




混乱してきた私に向かって、美津井は畳みかけるように言った。




「やはり証明できないではないか。

 おまえがたとえ人間だとしても、それを証明するものは何もない。

 私がパンダであるか、人間であるか

 そんなことは、所詮、無作為に与えられた符号にすぎない。」






・・・・・・・。




美津井の言っていることは、半分、いや、ほとんどが理解できなかった。

ただ、私にわかるのは、

私が、今まで生きてきた中で、
今がもっともわけのわからない気分に襲われているということと、

平凡だった人生が、突然、奇妙な世界の閾をまたいでしまったかのように、
どろどろと溶けてき始めている気がしてならないということだった。









  人間パンダ-前置き から読む
   http://oneofwing.blog70.fc2.com/blog-entry-155.html
  人間パンダ-18 を読む
   http://oneofwing.blog70.fc2.com/blog-entry-177.html    






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